【建設DX実態調査】競合のデジタル化が自社のDX推進の起爆剤に
建設業界をアップデートする野原ホールディングス株式会社は、業界の環境配慮と生産性向上の両立を支援するBIM設計-生産-施工支援プラットフォーム「BuildApp」(ビルドアップ)および建設DXニュースサイト「BuildApp News」(ビルドアップ ニュース)をサービス提供しています。
このたび、総合建設会社(以下、ゼネコン)に勤務する267人に対し「競合のデジタル化が自社のDX推進に与える影響」というテーマで建設DXのアンケート調査を行いましたので、その結果を公表します。
<調査概要>
- 調査方法 :ゼネラルリサーチ株式会社のモニターを利用した WEB アンケート方式で実施
- 調査対象 :ゼネラルリサーチ社登録モニターのうち、全国のゼネコンにお勤めの方を対象に実施
- 有効回答数:267人
- 調査実施日:2022年5月27日(金)~30日(月)
アンケート結果
概要
- 競合のDX化は自社のDX推進の起爆剤となり、特に建設プロジェクトの計画段階に携わる設計・積算部門で大きな影響を受けることが判明
- 同じ部署の上長や同僚に競合のDX情報を積極的に共有していることから、ゼネコンのDX推進は現場主導で進んでいる様子が伺える
トピックス
- 競合のDX化は自社のDX推進に「影響をする」と回答したゼネコンは57%
- 競合のDX化で影響が大きい部門は「積算」 51%でトップ、次いで「設計」も47%と影響大
- DXの実績があるゼネコンの57%が直属の上司に競合のDX情報を共有
調査総括
DXが浸透すると業界全体のビジネスモデルが劇的に変化するため、デジタル化の波に乗り遅れると大きな機会損失を招く恐れがあります。
今回の調査でゼネコンの約6割が「競合事例は自社のDX推進に影響がある」と答えた背景には、「競合との差別化を図りたい」「競合に後れを取りたくない」という思いがあるのでしょう。
また、競合の影響を受けて特にDXが進む部門は「積算部門」51%、「設計部門」47%という結果に終わりました。これらの部門は施工などの現場仕事と比べて比較的デスクワークが多いことから、デジタル化に着手しやすいのでしょう。
競合のDX情報をシェアする相手は「直属の上司」や「同僚」と答えた人が目立ったのに対し、「DX担当部門」と「情報に該当する部門」と答えた人はそれほど多くありませんでした。この結果から、ゼネコンのDX推進は、デジタル部門ではなく現場主導で行われているように思えました。
その他アンケート結果
「BIM」や「建設DX」情報に特化したニュースサイト「BuildApp News」に掲載しています。
https://news.build-app.jp/article/8174/
参考
- BIM(ビム/Building Information Modelingの略称)とは
建築物のデジタルモデルに、部材やコストなど多様な属性データを追加した建築物のデータベースを持たせ、設計・施工・維持管理の各プロセスを横断して活用するためのソリューションです。
野原グループでは、2017年よりBIM事業に注力しています。
関連リンク
調査結果(過去に発表したものを含む)
- <建設DX実態調査>建設DXのカギは、DX推進部門との関係性強化とBIM利用(2022/8/30)
- <建設DX実態調査>図面のデジタル化は建設プロセス全体に影響、多用途でのニーズが判明(2021/9/9)
- <建設DX実態調査>業界全体のデジタル化は進行、プロセス別では格差も(2021/8/23)
- 【続報】設計士の本音調査 約5割の設計士が「“図面に落とし込む建材情報の収集”を効率化したい」と回答 ~デジタル化とBIMの重要性~(2019/10/23)
- 設計士の本音調査を実施 6割以上が「発想のための時間を”業務時間外”で確保している」と回答、業務の効率化には「デジタル化」を期待(2019/9/25)
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