グループCEO 野原弘輔がAUTODESKの「On the Road with Amr」に登場

2024年5月15日 お知らせ

BuildAppで建設DXに取り組む野原グループのグループCEO(最高経営責任者) 野原弘輔が、2024年5月2日、米国Autodesk社のAEC(建築・エンジニアリング・施工)分野のオピニオンリーダーを紹介する「On the Road with Amr」(AEC業界で起きているイノベーションについてオピニオンリーダーにインタビューするシリーズ)に、2024年5月2日、登場しました。

■2023年11月に米国ラスベガスで開催された「Autodesk University 2023」の会場内での撮影風景

効率的な建築への野原グループの挑戦、AIとBIMについて

建設産業は国を支える根幹でありながら、サプライチェーンの複雑さ、建設プロセスの情報分断などによる生産性の低さという業界構造的な不経済が顕在化しています。就労人口も既に不足しており、この先もっと悪化することも見込まれています。また、SDGs・環境配慮においても、建設現場の廃材、CO2削減問題などに直面しています。

野原グループは、「建設DXで、社会を変えていく」ことをブランドメッセージに掲げ、こうした社会課題を私達ならではの強みを活かして解決すべく、BIM設計-製造-施工支援プラットフォーム「BuildApp(ビルドアップ)」を中心とした建設DX推進事業に注力しています。

BuildAppは、可視化・集約化したデータ(情報)をもとに、建設プロジェクトの関係者をつなぎ、廃材量やCO2排出量の削減、生産性向上による働き方改革を実現する新たな「プラットフォーム」です。私たちの取り組みに、施主、ゼネコン、サブコン、建材メーカーをはじめ、多くの賛同の声をいただいております。

インタビュアーのAmrからも、野原グループのNOHARA’S Way、BuildAppによる「効率的な建築」への挑戦(AIやBIMの積極活用を含む)は「金銭的利益を超えた価値がある」と評され、今後への期待が寄せられています。(Amr氏によるインタビューの振り返りの詳細はこちらから

Embracing AI and BIM: Nohara Group’s Journey towards Efficient Construction(インタビュー動画)

インタビューの主な内容(和訳)

1.「建設DXで、社会を変えていく」とNOHARA’S Way

  • 野原グループのブランドメッセージは、「建設DXで、社会を変えていく」です。
    そして、野原グループの使命は、建設産業の在り方を変え、産業関係者、社会の皆さんがより良い未来を感じられるようにしていくことです。
    建設産業はどの地域でも大規模な産業であり、その意義は数字が示す以上のものがあり、社会やコミュニティ全体の基盤も形成しています。
    建設産業が活気を帯び魅力を増せば、社会全体もそうなるでしょう。
  • 私たちが大事にする価値観の一つ「だれよりもオープンに、気持ちよく、領域を超えていこう」は、建設産業内に変化を起こすための重要な要素だと、私は感じています。
    なぜなら、「だれよりもオープンに、気持ちよく、領域を超えていこう」というのは、建設産業関係者のマインドセットの問題であり、私たちはこれを克服すべき大きな挑戦だととらえています。
  • 従来、建設プロセスには多くの目に見えない不確実性があり、そのすべてが追加コストにつながりました。追加コストを最小限に抑えるために、建築プロジェクトの管理は構造化され、各工種がサイロのように細かく分かれています。
    しかし、デジタル技術の登場で、建築プロジェクトの管理は、固定的で閉鎖的なものから柔軟でオープンなものに必ず変わっていくでしょう。そうなれば、建築プロジェクト内の関係者間の関係性や文化も大きく変わっていくでしょう。だからこそ、野原グループは、社風としてオープンさと全体調和を大切にしています

2.サプライチェーン変革について

  • 建設産業の既存の仕組み、特にサプライチェーンには難しい部分があり、長らく解決されないままでいます。だからこそ、建設産業におけるデジタル活用による変化をすべての関係者に明確にかつ深く理解してもらう必要があります。
  • 日本およびほとんどの先進国の建設産業では、労働人口(の減少)がボトルネックとなってきています。そのため、人々はますます新しいアイデアを聞きたがるようになっています。そこで、私たちは、BuildApp、BuildAppNews(ビルドアップニュース)という自社運営のメディア(建設産業の最新動向やソリューションの情報を掲載)を通じて、新しい考え方を広め始めました。
  • 新しい考え方を広めていくことは長い道のりになると思いますが、建設産業内の、特にさまざまな種類の取引における当社の実績は、当社の強みとなっています(日本の建設産業の成長過程でさまざまな仕事に取り組んできたことが、BuildAppの強みになっている)。
  • 建設産業内のこの種の課題を解決しようとしている他の企業と野原グループとの大きな違いは、野原グループと社員一同が建設産業に長く携わっており、さまざまな関係者の痛み、特に関係者間の力関係を明確に理解していることです。
    野原グループは、建設産業内で苦しんでいる人々の顔を思い浮かべることができます。

3.建設の効率化に向けて

  • ここ数年、我々はBIMやAR・VR、ロボティクスなどの新技術の目覚ましい進歩を目にしていますが、それらの新しい取り組みは主に元請企業、設計者、建物オーナーにおいてであり、それ以外の、例えば、建材メーカー、流通業者などでは見られません。
    野原グループのBuildAppは、BIMをフル活用するためのサービス群であり、異なるサービスやソフトウェア、アプリの集まりです。重要なのは、すべての関係者がプロジェクトの初期段階で集まり、同じプラットフォーム上の同じレベルで通信し、情報を共有することです。
  • BuildAppは、同じ建設プロジェクト内の様々な関係者をBIMでつなぎ、本当の意味で4D(時間)、5D(時間+コスト・積算)、6D(時間+コスト・積算+環境性能評価)、7D(時間+コスト・積算+環境性能評価+施工安全性評価)を実現できるようします。
  • 現時点では、我々は内装仕上げの分野に注力しています。実績もあり、野原グループは元請(ゼネコン)から LOD300の BIM モデルを受け取り、それをプレカット、プレハブ、ジャストインタイムでの納品を容易にする LOD400 モデルに変換して、すべての関係者がプロジェクトの進捗と同期できるよう(一緒に動けるようにする)にします。これにより、熟練労働者の生産性が従来手法と比較して30〜50%も向上した例もあります
  • 今後、野原グループは、BuildAppの対応工種を内装以外の工種にも拡大していきます。

4.サステナビリティ(環境負荷軽減)の取組みについて

■BuildAppは、環境対策やSDGsにも積極的に取り組み、サステナブルな未来を実現します

  • BuildAppは、建築のワークフローの合理化や、建設現場での未使用建材や廃棄物の削減により、建設プロジェクトでのCO2排出量削減を目的としています。
  • CO2量の計算については、BuildAppでは、施工や物流を含めた下流工程からのボトムアップ(積み上げ)方式で、様々なCO2量の計算ツールを試しています。
  • 建設産業内で、環境負荷軽減への関心はますます高まっており、BuildAppへの問合せも多く寄せられています。

BIM設計-製造-施工支援プラットフォームBuildApp(ビルドアップ)とは

BIM設計-製造-施工支援プラットフォームBuildApp(ビルドアップ)は、設計事務所やゼネコンが作成したBIM設計データをより詳細なデータにし、各建設工程で必要なデータとして利活用し建設工程全体の生産性向上を実現するクラウドサービスです。

設計積算から製造・流通・施工管理・維持管理までをBIMでつなぐ複数のサービスにより、各プレイヤーに合わせたサービスを提供しています。
設計・施工の手間・手戻りをなくし、製造・流通を最適化して、コスト削減と廃棄物・CO2削減に貢献します。

私たちがBuildAppで実現したいこと

  • BIM起点のデータで建設関係者を繋いで連携を生む
  • 工程の可視化や業務の自動化により業界内の無駄を解消する
  • DXによる生産性向上や廃材・CO2排出量の削減を目指す建設企業とともに、サプライチェーンを変革し、「建設DXで、社会を変えていく」

BuildAppを使った主な実績

BIMプレカットによる生産性向上と環境負荷軽減

建具生産連動による生産性向上

参考

  • BIM(ビム)とは
    国土交通省によれば、「Building Information Modelling」の略称で、コンピュータ上に作成した3次元の形状情報に加え、室等の名称・面積、材料・部材の仕様・性能、仕上げ等、建築物の属性情報を併せ持つ建物情報モデルを構築することです。
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
    経済産業省の定義によれば「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」を指し、単なるデジタル活用とは区別されています。
  • サプライチェーンとは
    商品や製品が消費者の手元に届くまでの、調達、製造、在庫管理、配送、販売、消費といった一連の流れのこと。

関連リンク

本件に関する問合せ先

お問い合わせ

【BuildAppについて】
野原グループ株式会社
BuildApp事業統括本部
フォーム入力:https://build-app.jp/contact/
E-Mail:info@build-app.jp
電話:03-4535-1158

【CEOへのインタビュー等の依頼について】
野原グループ株式会社
ブランドコミュニケーション課 (担当:森田・齋藤)
E-Mail:nhrpreso@nohara-inc.co.jp