BuildAppで建設DXに取り組む野原グループ株式会社は、株式会社東急コミュニティー(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:木村 昌平)が施工するオフィスビル改修工事において、米国Matterport(マーターポート)社の3D撮影カメラ「Matterport Pro3」(以下、マーターポートカメラ)とクラウドによる自動生成の利点を活かした「Scan to BIIM」(3D測量による点群データ からのBIMモデル化)を採用いただき、改修工事に必要な2D図面作成を効率化しました。
野原グループは、今回の事例を皮切りに、不動産管理に関わるお客様と共に、維持管理を含む建物のライフサイクル全体におけるデジタルツイン(3D/VR空間モデル)活用とBIM普及による業務効率化に、一層注力してまいります。
既存建物の改修工事における難点とは? Scan to BIMを使った図面作成効率化の背景
現在、BIM は新築物件の設計プロセスでの活用が主流で、竣工後の建物(既存建物)の維持管理プロセスでの活用事例は盛んではありません。また、建物のライフサイクルは、維持管理の期間が最長でありながら、改修工事においては図面がデータ化されていない、図面と現況が異なるといった難点があります。
一方で、建設業界は、政府による産業内のデジタル活用強化や2024年4月に迫った建設業における時間外労働の上限規制の適用への準備も急務となっています。
野原グループは、2020年8月からMatterport社の日本国内販売リセラーを務めており 、建設・不動産業界のプロセス変革の一つとして、デジタルツイン(3D/VR空間モデル)の活用支援に注力しています。
本事案では、東急コミュニティーさまに「Matterport Pro3」を使ったサービス「Scan to BIM」を採用いただき(サービス概要は後述)、「簡単 デジタルツイン生成」「簡単 点群データ取得」「簡単BIMモデル生成」による、既存建物の改修工事における図面作成のプロセス変革に、野原グループと共に挑戦いただきました。
東急コミュニティーさまの事例におけるポイント
- 簡易で効率的な3D測量:マーターポートカメラによる撮影は東急コミュニティーで実施、延床面積2500㎡程度の建物で、屋上と外構を含めてスキャニング所要時間は約7時間
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BIMモデルから2D図面作成を効率化:点群データから作成したBIMモデルを使って、複数の2D図面(平面図や展開図など)を生成し改修工事に活用
東急コミュニティーご担当者さまからのコメント
出来上がったBIMモデルから出力してもらった2D CAD図面は、若干の修正が必要なものの、十分な品質のものでした。
従来の手法とのコスト、時間の比較はこれから詳細な検証が必要ですが、点群データをお渡ししてからBIMモデルと図面を納品いただくまでの時間は思っていたよりも早く、大幅な省力化に繋がるのではないかという期待を持っています。
今後は、作成したBIMモデルの特徴を活かし、省エネを始めとした様々なシミュレーション、積算、プレゼン等に用いることを目指しています。
(別紙にて、本事例の詳細、東急コミュニティーご担当者さまへのインタビュー内容を紹介)
Scan to BIMとは
「Scan to BIM」は、既存建物のデジタル化(BIMモデル化)のみならず、改修工事における現場調査、図面作成といった維持管理プロセスの変革を支援するサービスです。
マーターポートカメラを用いて、既存建物をスキャニング(3D測量)し、自動生成される点群データからBIMモデルを作成し、2D図面の生成等へ展開します。従来の、図面にまつわる課題をデジタル技術で克服するサービスです。
マーターポートおよびScan to BIMの問合せ先
リセラーサイト お問い合わせ先 |
https://www.nohara-vdc.jp/matterport/ | |
フォーム入力 | https://www.nohara-vdc.jp/matterport/contact/ | |
メール |
matterport-sales@nohara-inc.co.jp
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株式会社東急コミュニティーについて
東急コミュニティーは全国でマンション管理、ビル・施設マネジメント、公共施設管理運営を行う総合不動 産管理会社です。マンションで約 50 万戸、ビルで 1,300 件の管理実績がございます。
総合不動産管理会社 としての管理実績を基盤に専門性を活かしたサービス提供を行い、良質なストックの形成を通じて、お客様の生活環境と資産価値向上に貢献してまいります。
https://www.tokyu-com.co.jp/
参考
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点群データとは「位置情報(X,Y,Z)と色情報(R,G,B)を持った点の集合データ」のことを指します。地形や物体などを「大量の点の集合体データ」として表現することで、土木から製造まであらゆる分野で応用できるのが特徴です。主にレーザースキャナーを用いてデータを取得できるため、従来の実地測量と比べてスピーディーで正確な値となります。【出典】BuildApp News 「点群データで簡単に3Dモデル化|DX活用事例紹介」より
- BIM(ビム)とは
国土交通省によれば、「Building Information Modelling」の略称で、コンピュータ上に作成した3次元の形状情報に加え、室等の名称・面積、材料・部材の仕様・性能、仕上げ等、建築物の属性情報を併せ持つ建物情報モデルを構築することです。
関連リンク
- 株式会社東急コミュニティ―
- 建設現場や大規模屋外施設を迅速に高精度3D撮影する「Matterport Pro3」の取扱いを開始(2022/11/30)
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※野原グループが運営する、Matterport社の国内リセラーサイトでは、マターポートカメラの販売の他、マーターポートカメラの活用セミナーも多数開催しています。
本件に関する問合せ先
お問い合わせ
【お客さまからの問合せ先】
野原グループ株式会社
BuildApp事業統括本部 建設DXソリューション営業部
e-mail:matterport-sales@nohara-inc.co.jp
【本件に関する報道関係者からの問合せ先】
野原グループ株式会社
ブランドコミュニケーション課 (担当:森田・齋藤)
E-Mail:nhrpreso@nohara-inc.co.jp